ワクチン
人間の体に備わる免疫システムを利用したのがワクチンと呼ばれるもので、予防接種では、このワクチンを接種することにより、感染症への感染予防や、重症化の予防を図るものです。当院では、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)、風しんワクチン、妊婦RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)、インフルエンザワクチンの接種を行っています。
子宮頸がんワクチン
(HPVワクチン)
ヒトパピローマウイルス(以下HPV)というウイルスは、子宮頸がんの原因となるもので、性行為によって感染すると考えられています。2009年より日本でも接種を行っており、現在ワクチンの安全性は確認されていて、日本産婦人科学会では子宮頸がんワクチンの接種を推奨しています。対象年齢は小学校6年生~高校1年生で、定期接種の対象(自己負担0円)ともなっています。
HPVには種類があり、16,18型をはじめ31,33,45,52,58型を含む15個程度の型ががんになりやすく、ハイリスク型と呼ばれています。
現在、公費で受けられるHPVワクチンは「シルガード9」です。ワクチンに含まれるタイプのHPV感染症を防ぎ、子宮頸がんなどの発病を予防します。また、がんになりやすい16、18型のHPVは若年者に多いといわれています。初めての性交渉の前までに受けることで予防効果が高まります。
風しんワクチン
風疹は「3日はしか」とも呼ばれるもので、麻疹(はしか)と同じく子どもに多い病気です。ただし、成人でもかかることがあり、その場合重症になることが多く、脳炎や血小板減少性紫斑病を併発する場合もあります。発症すると発熱や発疹が現れ、さらに首や耳の後ろのリンパ節が腫れるのが症状の特徴です。
また風しんは、妊娠初期の妊婦の方が罹患すると、赤ちゃんに聴覚や視覚、心臓等に異常をきたす「先天性風疹症候群」が現れるリスクがありますので、妊婦の方は特に注意が必要です。ワクチンによる予防が望まれますが、風しんワクチンは生ワクチンで、胎児に影響を与える可能性があるため、妊婦の方は接種することができません。また接種後2カ月は避妊の必要があります。そのため、妊娠前に接種しておくことが大切で、また周囲の方も接種しておくことをお勧めします。
妊婦RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)
乳児は生後数か月のあいだ免疫が十分ではないため、乳児のRSウイルス感染症は重症化することがあります。
RSウイルスワクチン「アブリスボ」は、妊婦さんに1回のみ接種し、母体のRSウイルスに対する抗体を増やして、胎盤を通じて抗体を胎児に届けるワクチンです。このワクチン接種により生まれてくる赤ちゃんのRSウイルス感染を予防したり、感染しても重症化を防ぐ効果が期待されます。
対象は、当院かかりつけで、妊娠28~36週の妊婦さんです。接種希望の方は、お電話にてお問合せください。
インフルエンザ
ワクチン
妊娠中の母体がインフルエンザに感染しても、ウイルスが直接お腹の赤ちゃんに感染したり、悪影響を及ぼすことはありません。ただし、妊娠中にインフルエンザにかかり高熱が続くと、母体の状況が悪くなり重症化しやすく、赤ちゃんへの負担も高まるため注意が必要です。 重症化を予防する有効な手段はインフルエンザワクチン接種で、妊娠中や授乳をしている方、妊娠を考えている方にも、安全性が高く有益性が危険性を上回るとの認識のもと、ワクチン接種をおすすめしています。
一般の予防接種で用いられるワクチンは細菌汚染を防ぐためチメロサール(有機水銀の防腐剤)を含んでいます。チメロサールを含む製剤であっても、その量はごく微量であり、胎児への影響はないとされていますが、妊婦の場合、まれに腫れやアレルギー反応が起こることがあります。当院ではチメロサールを含まないワクチン(チメロサールフリーワクチン)をご用意し、妊婦のみなさまを対象に接種を行います。チメロサールフリーワクチンは防腐剤を使用せずに製造するため、一般的なワクチンに比べて製造コストが高くなります。一般的なインフルエンザ予防接種に比べて費用が割高になることをご了承ください。
インフルエンザワクチンは接種後、効果が出るまでに約2〜3週間かかり、その後約3〜4か月間に渡って効果があります。当院では例年、ワクチンの接種時期を10〜11月頃としています。接種の準備が整いましたら、当院webサイトにてご案内いたします。
費用について
費用はこちらからご確認ください。